FP3級の過去問の出題頻度:日本FP協会の公開問題300問を集計
FP3級の学科試験では、どの分野の、どんな論点が多く出るのでしょうか。このページでは、日本FP協会が公開している学科試験の過去問300問を、論点ごとに数えた結果をまとめました。数えたのは5回分(うち2回はCBT化後に公表された分)で、「何年分」と言えるほどの量ではありません。傾向をつかむための材料として、集計の方法と限界もあわせて読んでください。
結論:分野の出題数は同じで、論点ごとの差は小さい
先に結果を3つにまとめます。
- 分野別の出題数は、6分野すべてで50問ずつ(各16.7%)でした。1回の試験は60問で、各分野から10問ずつ出る構成だったためです。分野の間に出題数の差はありません。
- 論点ごとに見ると、300問は146種類の論点に分かれました。1回しか出ていない論点が55種類、2問以上出た論点が91種類です。
- 最も多かった論点でも6問(2.0%)でした。特定の論点に出題が大きく集中する、という結果にはなっていません。
集計の方法と母数
- 母数:日本FP協会が公開した3級学科試験の問題300問
- 対象の回:2023年5月、2023年9月、2024年1月、2024年5月、2025年5月(各60問。2024年5月・2025年5月は公表年月)
- 期間:2023年5月の回から2025年5月の回まで
- 実技試験:今回は集計していません(学科試験のみ)
- 数え方:1問につき、いちばん中心になる論点を1つ選び、その論点に1問と数えました。複数の論点にまたがる8問も、中心の論点だけを数えています。
- 割合:すべて母数300問に対する割合です(四捨五入)。
数字の元になった一覧は、集計に使った表(CSV)から作っています。問題の文章は、このページに載せていません。
論点の分類のしかた
論点は、シカモンで用意している分類表で分けました。分類は3段階です。
- 分野(学科は6分野:ライフプランニングと資金計画/リスク管理/金融資産運用/タックスプランニング/不動産/相続・事業承継)
- 中分類(例:損害保険の商品、所得の種類、法令上の制限)
- 小分類(例:自動車保険(任意)、法定相続分、不動産登記)
分類はAI(Claude)が問題文を読んで付けたもので、人がすべての問題を一問ずつ判定したものではありません。確信度が低かった問題の一部は分類表を見直して付け直しました(300問中10問は確信度が低いまま集計に入っています)。それでも、境目の問題では分け方が変わりえます。そのため、1〜2問の差は順位の違いと受け取らず、目安として見てください。
分野別の出題数
| 分野 | 問題数 | 割合 |
|---|---|---|
| ライフプランニングと資金計画 | 50問 | 16.7% |
| リスク管理 | 50問 | 16.7% |
| 金融資産運用 | 50問 | 16.7% |
| タックスプランニング | 50問 | 16.7% |
| 不動産 | 50問 | 16.7% |
| 相続・事業承継 | 50問 | 16.7% |
出題数が分野ごとに同じなので、分野の間で勉強量に差をつける根拠は、この集計からは出てきません。
出題の多かった論点(中分類)
小分類をひとまとめにした、中分類ごとの出題数です。上位10件を示します(9問で並んだ4件まで載せています)。
| 順位 | 分野 | 中分類 | 問題数 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | リスク管理 | 損害保険の商品 | 18問 | 6.0% |
| 2 | タックスプランニング | 所得の種類(10種類) | 17問 | 5.7% |
| 2 | 不動産 | 法令上の制限 | 17問 | 5.7% |
| 4 | 相続・事業承継 | 相続税 | 14問 | 4.7% |
| 5 | 相続・事業承継 | 贈与の基本 | 13問 | 4.3% |
| 6 | 相続・事業承継 | 相続の基本 | 12問 | 4.0% |
| 7 | ライフプランニングと資金計画 | 公的年金(給付) | 9問 | 3.0% |
| 7 | リスク管理 | 生命保険の商品 | 9問 | 3.0% |
| 7 | 不動産 | 不動産の税金(譲渡時) | 9問 | 3.0% |
| 7 | 金融資産運用 | 投資信託 | 9問 | 3.0% |
出題の多かった論点(小分類)上位5
| 順位 | 分野 | 論点 | 問題数 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 相続・事業承継 | 法定相続分 | 6問 | 2.0% |
| 2 | リスク管理 | 自動車保険(任意) | 5問 | 1.7% |
| 2 | リスク管理 | 保険料の仕組み | 5問 | 1.7% |
| 2 | 不動産 | 不動産登記 | 5問 | 1.7% |
| 2 | 金融資産運用 | 投資信託の分類 | 5問 | 1.7% |
4問だった論点は、医療費控除、FPと関連業法、保険契約者保護機構、傷害保険、宅地建物取引業法、都市計画法、小規模宅地等の特例、貸宅地・貸家建付地、投資信託のコスト、預金保険制度の10件です。5問以上の論点は、上の5件だけでした。
集計の見方と限界
- 5回分300問という少ない母数です。「過去10年の傾向」ではなく、「この5回の出題」を数えた結果です。論点ごとの問題数は最大でも6問なので、わずかな差は偶然でも動きます。
- 試験がCBT方式になり(2024年度から)、日本FP協会は「2024年度よりCBT化に伴い、毎年5月下旬頃に1セット分の問題及び解答を公表」としています。この集計の5回のうち、2023年5月・9月と2024年1月は紙の試験で全問が公開された回、2024年5月と2025年5月はCBT化後に公表された1セット分です。2026年5月に公表された分は、まだ集計に入れていません。
- 試験で実際に出る論点は、法令や制度の改正で変わります。過去の出題数が多くても、これから同じ数が出るとは限りません。
- 1回しか出ていない論点が55種類あります。出題数の少ない論点を、勉強から外してよいという意味ではありません。
- 学科試験だけの集計です。実技試験の出題頻度は、このページでは扱っていません。
出典
- 日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年5月・2023年9月・2024年1月・2024年5月・2025年5月を集計・加工して作成
- 公開問題の掲載ページ:日本FP協会 試験問題・模範解答(2023年5月・9月・2024年1月分は公開当時に取得したもので、現在は協会のページに掲載されていません)
- 利用条件:FP技能検定の試験問題の利用について(日本FP協会、PDF)
3級学科試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会で共通の問題が使われています(利用条件のPDFを出典に挙げています)。この集計は、日本FP協会が公開した問題だけを数えたもので、日本FP協会の見解を示すものではありません。数字は、協会の問題を鹿文が数え直して加工したものです。試験の制度や日程は、FP3級の全体像と公式ページで確認してください。
出題の多い論点を、問題で確かめるには
シカモン FP3級は、教科書タブで論点ごとの解説とノートを読み、「この論点の問題」で確かめられるアプリです。学科問題は各章10問まで無料でお試しできます。
アプリの内容や料金は、シカモン FP3級の紹介ページで確認できます。

